梅干は先人たちの知恵の結晶です。 毎日一粒の梅干を食べることを数年続けておりまして、そのせいもあるのか風邪ひとつ引きません。 さらには料理にも活用できる梅干を自分で作ってみませんか。 さらには置いてるうちにだんだんと美味しくなってくるというエイジングも楽しめる梅干は、 まさに食品界のデニムといっても過言ではないでしょう。
梅干に使用する梅は、完熟して黄色になり始めものが向いています。
買ったばかりの梅が、深い緑色で固い場合、日陰に数日置いて熟れさせるとよいです。
ちなみに青梅は梅酒とか砂糖漬けに向いています。
数日間日陰に置いていたら、このように完熟して黄化してきます。 でも極端に熟れすぎているものを梅干にするのはいけません。
それでは作業開始です。
梅を半日ぐらい水に浸しておき、その後水揚げします。 水気はしっかりときっておきます。
低塩の梅干作りはカビとの戦いでもありますから、清潔な環境で作業します。 以後ことあるごとに焼酎で殺菌処理をしながら作業をすすめます。
霧吹きを用意しておくと便利です。 これに焼酎を入れて「シャー」っと吹くのです。
ちなみにオイは日本酒用も用意していて、一夜干しを作る際に表面に日本酒を吹きかけてやればおいしくなります。
こういう地道な作業には人手が必要ですので、家族総出でヘタとりに励むのもよいかと思われます。
まず容器の底に塩をまぶし、その上に梅を並べ、また塩、梅という感じで容器に入れていき、 最後に余った塩は上からザーッとかけてしまいます。 最後に上からふりかけるための塩のことを念頭におきながら、作業をします。 塩と梅をよくなじませながら敷きつめるのです。
今回の梅干は塩分10%の梅干ですから、梅を10kg使用する場合は塩を、1kg(1000g)用意することになります。
全部塩を振り終えたら重石を乗せて、できれば密閉して冷暗所に保管しておきます。 重石の重さは梅10kgの場合、5kg程度で結構です。
このような感じに梅を詰めます。
2、3日冷暗所に放置しておいたら、水気(白梅酢)が上がってきます。
梅がヒタヒタに隠れるぐらい梅酢が出ていたらすごくイイ感じです。 そこまで梅酢が出ていなかったら、 重石を半分の重さにして、さらに何日か漬けておきます。
梅が梅酢よりも上に出ていたらカビる恐れがあります。
ですから梅が梅酢に完全に漬かっている状態がベストということになります。
赤紫蘇(シソ)が出回りはじめるまでこのまま安置しておきましょう。
赤じそが出回り始めたら適当な分量買ってきます。 束ごとサッと水洗いしてから、2,3時間陰干しにします。
シソがしんなりしたらとりこみます。
とりこんだ赤紫蘇の葉を茎からちぎり取ります。
赤紫蘇に分量外の塩を振り、揉みます。 ひたすら揉んでいくと、どんどん小さく固まっていきます。 力を込めて、念入りに揉みます。
オイはすり鉢を使って揉みこみます。
シソを揉んでいるとじんわりとアクがでてきます。 このアクを捨てて、さらにもう一度丹念に揉みます。
アクの出が悪かったら、塩を少し足します。
これでもかっ、と固く絞り、アクを出し尽くします。 こうしてシソのボールができました。
アク抜きがすんだシソに、梅の汁(白梅酢)をかけます。
すると、一瞬で、白梅酢が鮮やかなワイン色に変化します。 これを見れただけでも梅干を自分でつけてみてよかったな、と思えます。
シソ、ワイン色の梅酢、梅干を混ぜこみながら、容器へうつします。
容器に入れた梅を、梅雨明けの土用の丑の日あたりまで冷暗所で保管しておきます。 梅酢は梅とシソがヒタヒタに隠れるぐらいあればベストです。
梅雨時にはカビをチェックするために時々容器の中の様子を見てみます。
梅雨明けし、晴天が続くかどうか天気予報のチェックをして、3日間にわたり梅を干します。(絶対に3日間と決まっているわけではないです)
あまり長く干しすぎると梅干が固くなりますので、手で触った感触や見た目などで干し加減を見極めます。
晴れた朝に梅干を並べて、天日に当て、夜に梅酢の中へ戻します。 これを3回繰り返すわけです。 梅と同時に、シソ、梅酢のはいった容器も天日に当てておきます。
これにて梅干のできあがりです。 すぐに食べることができますが、3年後をどうぞお楽しみに。
※平成20年度は20kgの梅を仕込みました。 塩分は15%でやってみます。
低塩ですから冷蔵庫で保管します。
もしも梅干にカビが生えてしまった場合、早急にカビが生えた梅またはシソを取り出して、焼酎で洗います。 そして天日干ししてから元に戻します。 容器内にカビが残っていないか要チェックです。
梅干作りになれたら梅酒作りにもチャレンジしてみませんか。 梅干よりも簡単に作ることができます。
まずは梅酒を保存するための容器を用意します。 容器を綺麗に洗い、よく乾燥させておきます。 徹底的にやるならば、トマトピューレを作るときのように、ビンを煮沸消毒しておくとよいです。
梅はよく洗い、水気をきって、梅干作りのときと同じようにヘタをとっておきます。
きれいになった容器に梅と氷砂糖を交互に詰め込みます。
そこへホワイトリカーを並々と注ぎ込みます。
フタをきっちりと閉めて、冷暗所で保管します。 3ヶ月ぐらいしたら飲めるようになります。 梅は、1年ぐらい経過したら、取り出したほうがよいそうです。
分量の各割合は、今回、梅2キロ、氷砂糖800グラム、ホワイトリカー3、6リットルでやってみました。 お好みにより、変わってきます。
※ホワイトリカー(white liquor)は英語で焼酎のことを指します。 今回、梅酒用のもの35℃を用いました。
戦後間もない頃、『梅優良母樹調査選定委員会』が作られ、県立南部高校の竹中勝太郎先生が委員長になりました。 調査の結果、高田さんの梅が最良と判断され、農林省 の種苗名称登録に出願されたのだそうです。 そこで品種名を何にしようか考えた結果、竹中さんは南部高校の通称名『南高』をつけた。 竹中氏いわく「こんなに有名になるとは思っても いなかった。 軽いノリで名前をつけたんです」とおっしゃるとか。
05/10/05